【ハリーポッター】スネイプとリリーの「守護霊」が同じ理由が悲しすぎる…
孤独に生きた男スネイプに、唯一温かい光を浴びせ続けたリリーという女性の存在。
ここではハリーポッターシリーズ随一の純愛ストーリーや二人の恋仲について迫ってみた。
二人の出会い、そして共通する「守護霊の姿」に関しても徹底解説していこう。
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ハリーポッターの「守護霊の呪文」についておさらい!
「エクスペクト・パトローナム」
部分的に実体のある守護霊を作り出す、ハリーポッターの中でも特に高度な呪文である。
人に恐怖と死を与える吸魂鬼に対抗するため、ハリーポッターはホグワーツの三年生時にリーマス・ルーピンからこの守護霊の呪文を教わった。
自分の最も幸せな記憶を心に投影することで初めて守護霊を放つことができる魔法だが、扱いは相当難しい。
なんせあのハーマイオニーですら苦手にしている呪文であり、当のハリーポッター本人も練習中はほとんど成功させられなかった高度な魔法なのだ。
守護霊の呪文は「人の幸福」を糧とし、絶望をもたらす吸魂鬼を退散させる唯一の手段と言われている。
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』でハリーポッターが無数の吸魂鬼に囲まれて万事休すの危機に瀕した際、父親のジェームズを彷彿とさせる見事な牡鹿の守護霊を生み出して吸魂鬼を追い払ったシーンはとても印象的。
ハリーポッター作品の中でもとりわけ人気が高くて有名な魔法だ。
死喰い人には決して扱えないハリーポッターの「正義の呪文」という印象も強いだろう。
スネイプとリリー。「守護霊」の姿が同じワケとは
ハリーポッターに登場する守護霊の魔法で具現化できる動物は、術者によってそれぞれ異なっている。
犬やうさぎ、カワウソのような可愛らしい守護霊もいれば、ダンブルドアが出す不死鳥のように神々しい守護霊までいる。
そしてよく注目され、ハリーポッターシリーズにも深く関係するものとしてスネイプ先生の守護霊が挙がることがある。
スネイプの守護霊と言えばそう、牡鹿だ。
これはハリーポッター、そして彼の両親であるジェームズやリリーとも共通する動物の守護霊である。
このスネイプの守護霊の姿には、実はとても深い意味がある。
ハリーポッターシリーズの終盤、スネイプの秘められた過去が明かされ、彼がハリーポッターの母親リリーに恋煩いしていたことが判明する。
スネイプのリリーを想う気持ちは強く、それは彼の生き方そのものにも反映され、そして守護霊の形にも表れた。
こういった経緯から彼はリリーと同じ牡鹿の守護霊を生み出すようになったのだ。
また、先ほどの項で触れたように、守護霊の呪文は自分の「幸福な記憶」を思い浮かべることで発揮できる魔法になっている。
つまりスネイプにとっての幸福な記憶とは、紛れもなくリリーに関することだと推測できるのだ。
何故ならリリーを意識することで、彼の守護霊は牡鹿になったのだから…
リリーはとうの昔に亡くなっているのにも関わらず、未だにスネイプが牡鹿の守護霊を出現させていることにダンブルドアは感動(もしくは同情?)のあまり涙を流したことがある。
そんなスネイプの不器用で純真な想いを、ダンブルドアは彼の守護霊の姿から悟ったのだ。
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スネイプとリリーの出会い。報われぬ悲しい想い
スネイプとリリーの出会いはホグワーツ入学以前だった。
ほぼ一目惚れに近いような状態で、スネイプはリリーに恋をした。
リリーに魔法使いの才能があることを見抜いたスネイプは、彼女に声をかけ魔法界についての話などをした。
しかしホグワーツに入学後、二人はそれぞれ違う寮に所属した。
これが二人が違う道を歩むことになる一つのきっかけだったのかもしれない。
元々「闇の魔術」に関して秀でた才能を持っていたスネイプは、リリーの気を引こうとその分野にのめり込んでいった。
が、皮肉にも闇の魔術を嫌うリリーの心は彼から離れていく。そんな状況が彼を死喰い人へと追い込んでいくのだが…
彼自身それに気づいていなかったのか、それとも悟っていたにも関わらず避けられなかったのだろうか。
素直にリリーへ想いを打ち明けていればその後の運命は変わっていたかもしれない。
ただこういった不器用なところもスネイプというキャラが持つ「味」であり、隠れファンが多い理由なのだ。
スネイプとジェームズ・ポッターの不仲もリリーの心が離れていく一因だった。
ジェームズやシリウスからのいじめを受け、その惨めな姿をリリーに目撃されてしまったスネイプ。
彼はその場の突発的な羞恥心や卑屈な心から彼女に対して「穢れた血」と暴言を吐いてしまう。
この出来事はスネイプにとって最悪の記憶であり人生において最も後悔している一幕だ。
もし彼が逆転時計を使う機会を得られるなら真っ先に変えてしまいたい過去だろう…
前述した守護霊からも見て取れるが、その後、リリー亡き後もスネイプの彼女に対する想いは変わらなかった。
彼はリリーの想いを継ぎ、最愛の息子であるハリーポッターを自分の身を犠牲にしてでも守っていくことを決意したのだ。
決して叶わず、成就し得ない想いを持ち続けた男。
これこそが「スネイプ」という人物なのだ。
もし彼が初めから愛する人と結ばれていたなら、どのような人生を送っていただろうか?
常に眉間に皺を寄せているような嫌味たらしい先生ではなく、ハリーポッターに対していつもニコニコと愛嬌を振りまく愉快な先生になっていたかもしれない。(そんなスネイプ、見たくないって?)