みさえを襲った悪魔の病気…「クレヨンしんちゃん」の泣ける話
「クレヨンしんちゃん」は国民的な人気アニメだけに、二次創作のお話もあります。
その中でも泣ける話が「みさえの病気」というもの。
「クレヨンしんちゃん」の登場キャラがもつ性格や行動の傾向が際立って個性的なので、こうしたストーリーが生まれやすいのでしょう。
泣ける話として世に出たこの作品は、本物と比べても遜色ない出来栄え。
と言うわけで、「クレヨンしんちゃん」の中でも特に泣ける話をここで紹介します。
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この記事で分かること
”クレヨンしんちゃん”には「みさえの病気」という泣ける話があった
幼稚園から帰ったしんちゃん。
いつも通りの「みさえ」とのやりとり。ひまわりと一緒にビデオを見て過ごし、アクション仮面のマネごとを2人でする。そんな野原家の日常です。
そして、ひろしが帰宅。彼がしんちゃんとひまわりをお風呂に入れている間、みさえは夕食の支度。
お風呂から3人が出るとバスタオルがなく、ひろしがみさえを呼ぶのですが…何故か返事がありません。
何とみさえは台所で倒れていたのです。彼女を急いで病院に連れていくひろし。
すぐに緊急手術となり、それを終えた1時間後。ひろしが医者から告げられた言葉は「胃がん」の2文字でした…
状況を受け止めきれず取り乱す彼は、医者につかみかかった後、そのショックから崩れ落ちてしまいます。
事が事だけに医者は子供には言わないことを勧めたものの、ひろしはしんちゃんにありのままを伝える決意をします。
そして、彼にみさえの病気を伝えたのです。が、その事実と向き合うにはあまりにも幼すぎたしんちゃん…
我を乱して走り出し、母・みさえがいる部屋へと駆け寄ります。ちょうどその時、手術室から運び出されてきた無言のみさえと対面。
この瞬間、しんちゃんはみさえとひまわりを守る決意をしたのです。
そんなしんのすけを優しくハグする父・ひろし。しんちゃんは堪えきれずに涙を流します。
その翌朝。目を覚ましたみさえに抱きつく2人。家族が「愛してる」と言い合い、みさえの回復を喜んだのでした。
そしてひろしは、胃がんを本人にも告げます。これから辛い入院生活が待っていること、病状を正直に伝えたいと言うのが夫・ひろしの想いでした。
みさえはガンを告げられても、彼に笑顔を見せました。子供たちのためにも闘病を決意して2人の子育ても夫婦でやりきりたいと誓うのです。
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「クレヨンしんちゃん」の泣ける話はとにかく悲しかった…
その1ヶ月後。入院中のみさえを襲った症状は、まず頭髪の脱毛でした。これは抗がん剤の副作用から来るもの。
家族は幼稚園へ行く前に病院に立ち寄り、シロと面会をさせたりと献身的に看病をします。
そんな状況はやはり、幼稚園でも噂になりました…
しんちゃんは幼稚園でいじめっ子に、みさえが癌で毛が抜け落ちたことをからかわれます。
それでも、いつものメンバー達がしんちゃんをかばってくれ、あの臆病なマサオ君もいじめっ子を止めました。
入院中のみさえの癌は着実に進行しているようで…頬や腕を始めとする上半身はだいぶ痩せこけた姿に…
そんなある日。子供たちの前で血を吐いてうずくまるみさえ。いくら呼び掛けても反応がありません。
みさえはそのまま、集中治療室へ。
かけつけた夫・ひろしに対して医者は次のように告げました。
「奥さんは大変衰弱している。正直言って、今は点滴と酸素で延命しているに過ぎない。そして意識は戻らないかもしれない…」
それから2ヶ月が過ぎたのですが、みさえは依然として眠ったまま。
そんな状況を否定するかのように、集中治療室のガラス越しに嬉しそうに幼稚園でのできごとを話しかけるしんちゃん。ですが、当然みさえからの反応はありません。
そこにひろしが悲痛な表情でやって来るのです。
「しんのすけ…かあちゃんをな…もう休ませてあげよう…」
「しんのすけ…わかるな?」
「わからないゾ!オラ子供だからわからないゾ!」
集中治療室に戻ったしんちゃんは、再びガラス越しのみさえに呼びかけます。
まだみさえの症状が軽かった頃、いつも反応してくれた記憶が忘れられないしんちゃん。
そんな息子の姿を見ていられず、抱きしめる父・ひろし。
「沢山泣いていいんだ」
また元気になると信じていたしんちゃんは、父の言葉に号泣するのです。
が、その時。息子の声にみさえがわずかに反応するのです。母に目をやると、力なくこちらを見ていました。
「先生!みさえは…みさえは治ったんですか!?」
ひろしが急いで医者を連れてこう尋ねますが、医者は次のように返しました。
「患者さんにはよくあるんです。お別れの前に最後の力を振り絞って目が覚める事が…」
本当の回復ではないと知ったひろし。最後に妻・みさえを退院させ、自宅で家族そろって思い出を作りたいと希望しました。
こうしてみさえは、自宅へと帰ることに。
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「クレヨンしんちゃん」の泣ける話、ラストは幸せな話?
みさえの戻った野原家では久しぶりに一家がそろい、明るい笑い声が響いたのです。
思い出作りに家族でドライブへ。もちろんシロも一緒です。楽しいひと時はあっという間に過ぎ、自宅への帰り道。
みさえが寄りたい場所があると言いました。そこはプロポーズを受けた「北千住駅」。
ここは野原家がスタートした場所でした。
「とうちゃん、かあちゃん、オラを2人の子供にしてくれてありがとうだゾ!」
ひろし達は涙を堪えつつも、北千住駅の前で家族一緒に記念写真を撮りました。
最後にみさえとひろしが、子供たちにこう話し掛けます。
「俺達の元に生まれてくれてありがとう」
その写真にはいつも通りの幸せな野原家が描かれていました。
そして、北千住駅で写真を撮ってから1年後。
みさえがいた病室ですが、今は誰も居ません。病院の前ではひろしが先生に頭を下げています。
そんなひろしをせかして、しんちゃんたちは車に向かって歩き出すのですが…
ドアを乱暴に開けるしんちゃんを叱る声が。
「妖怪ケツデカオババは相変わらず…」
「何ですって〜!」
「グリグリ〜」
…威勢の良いしんちゃんに負けじと張り合っていたのは、なんと「みさえ」でした。
実は駅での家族写真の後、奇跡としか言いようがない程の回復を遂げていた彼女。
あれからガン腫瘍の切除にも成功して、今日、ついに退院を迎えたのです。
「守ってくれてありがとう」
「これからも、オラが守ってやるゾ!」
車内ではより一層、絆が深まった事が伺える親子の会話が。
感極まって堪えるひろし。涙を流すみさえ。少し大人になったしんちゃん、そして妹のひまわり。
車が向かった先は、とある小学校。今日はしんちゃんの入学式なのです。
「よ〜し、写真撮るぞ!」
校門の前に並ぶ家族。
写真に写ったのは北千住駅を思い出させるような、幸せ溢れる野原一家。
「クレヨンしんちゃん」の笑顔をこれからも見続けたい。
そんな願いに溢れた泣ける話は、これで終わりです。
いかがだったでしょうか?
今回は二次創作による「クレヨンしんちゃん」の泣ける話でしたが、筆者的には「ユメミーワールドとロボ父ちゃん」も泣ける話としてかなりおススメです。
興味のある人はぜひ観てみてください。