原因は女同士の争い!?「ハウルの動く城」で戦争で起きた理由
壮大なストーリー展開が魅力の「ハウルの動く城」。
ジブリアニメの中で最も偉大と語られるこの作品ですが、ファンからは多くの疑問が寄せられています。
その一つとしては、ストーリーの背景にある戦争。
帽子屋の少女「ソフィー」と魔法使いの美青年「ハウル」を取り巻く様々な登場人物はもちろん、キーワードとなる「戦争」について今ひとつ腑に落ちないとのことです。
ここで、ハウルの動く城と戦争の関係性について考察していきます。
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この記事で分かること
「ハウルの動く城」で戦争が起こった理由は?
魔法使いの美青年・ハウルは王国お抱えの魔法使い「サリマン」の弟子にあたります。彼らの属する国で戦争が起こり、協力のためにサリマンはハウルを呼ぶのですが…
彼は戦争に加勢するのは嫌だとその申し出を断り、サリマンから狙われる立場になります。
「サリマンがお気に入りの弟子を呼び寄せるほどの、またハウルが付け狙われるまでに協力を拒むほどの戦争。何が理由で起こったのか?」と不思議がる映画ファンは少なくないそう。
しかし残念なことに、劇中やパンフレットでも戦争の理由が語られていません。なのでハウルの動く城で戦争が何故起こったのか、私たちが映画を注意深く観察するしかなさそうです。
ジブリ側の構想としては戦争の理由などはあれこれ盛り込まずに、ただ戦争が「人を苦しめる愚かなもの」という描写を残したかったとのこと。
戦争の張本人はサリマン!?
ハウルたちが住む国と隣国が戦争していて、ここが鍵となる「ハウルの動く城」。理由がハッキリと明かされない点はもどかしい限りですが、実はサリマンが戦争を起こしていたという説があります。
王室お抱えの強力な魔法使いで、魔法学校の校長でもあるサリマン。第一印象は温厚で、上品な女性というイメージが強い彼女。
強力な魔力を誇ることから、実際は国王よりも強い権力を持つとさえ考えられていたのです。つまり王室を影で操ることも可能だったはず。
そのため、劇中での戦争は「サリマンが企んで仕掛けたもの」と考えても不思議ではないのだそう。
国王自身も隣国との戦争に積極的な姿勢を見せていたものの、これもサリマンに説得された結果だったのかもしれません。
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サリマンはハウルを取り戻すため、戦争を起こした
ここで、戦争を勃発させた張本人がサリマンだと仮定すると…その理由について知りたくなりませんか?実は彼女、戦争をすること自体にはあまり興味がなく「別の理由があった」との見方があります。
そしてその目的は、何とハウルと密接に関係していました。
自身も魔法使いであるハウルはかつてサリマンの弟子でした。優秀な成績を修めてなおかつ容姿端麗だった彼は、サリマンのお気に入りの生徒だったわけです。
しかし、当時の彼は悪魔と契約を交わしてサリマンの元を去り、彼女はそのことを今でも悲しんでいたのです。
ハウルのことを気にかけていたサリマンは、彼に悪魔との関係を終わらせる方法を教えると申し出ますが、その代わり戦争に加勢して欲しいと伝えました。
それをハウルが断り、その結果、彼女から狙われる立場になったのです。もちろん、仮に彼がサリマンの申し出を断ったとしても、彼女はハウルが自分のもとに戻ってくる勝算がありました。
戦争が激しくなるほどハウルはソフィーや仲間たちを守ろうとしますよね。
ただし、強くなれる代わりに醜い魔物になってしまう可能性も高く、その美しいルックスに過剰なほどの自信を持つ彼はそれに耐えられないはず…
そんな悲惨なことになるくらいなら、最終的には自分のもとに戻ってくる。サリマンはそう考えたのでしょう。
ハウルが彼女のもとを去った今でも、彼にそっくりな美少年の弟子たちを抱えるサリマン。もはや執着に近いほど彼を愛して止まないということでしょうか…
それで戦争を起こしてしまうだけに、もう「怖い」の一言ですね。
ハウルをめぐって、サリマンとソフィーが「女の戦争」!?
サリマンが戦争を起こした理由。それは先述の通りハウルが関係していたのはもちろん、彼が愛するソフィーをライバル視して戦争を起こしたとも考察出来るのです。
お気に入りの弟子に戻ってきて欲しいサリマンは色々と手を尽くすものの、ハウルの心はソフィーにあり続けました。
そんなソフィーを邪魔者と考えたサリマンは、彼女の気をハウルから逸らすためにある策略に出ました。それは、隣国の王子を「カカシ」にしてしまうこと。
他の説では、王子をカカシにしてしまったサリマンに隣国が怒り、それが理由で戦争が起きたとも言われています。
王子はカカシになった後もソフィーのことを想い続け、彼女のキスで元の姿へと戻りますが…これも裏にはサリマンの策略があったのです。
それは王子とソフィーが愛し合う関係になれば、彼女を愛するハウルは傷ついてサリマンの元に戻ると言うもの。それを見越しての魔法だったわけですね。
しかしソフィーの気持ちは既にハウルの元にあり、サリマンの思惑はあっけなく外れました。この時点でサリマンはソフィーのことをようやく諦め、戦争を続ける理由を失って終えることを決意したのです。
つまりこの戦争、サリマンとソフィーによる女同士の戦いとも言えるのです。もちろんソフィーにとっては「寝耳に水」…と言ったところでしょうが。
作中やパンフレットでは語られない「ハウルの動く城」の戦争の理由、いかがだったでしょうか?
次にロードショーで放送される際は、ストーリーを追いながら自分で考察して映画の世界観に浸ってみるのも良さそうです。