エボシと親子関係!?「もののけ姫」のサンの生い立ちが悲惨…
スタジオジブリの映画で最も印象的なヒロインと言えば、「もののけ姫」のサン。
人間ではなく巨大な山犬を親と慕い、人間を激しく憎むその設定こそがストーリーを動かしていますね。
普通からすれば考えられない彼女の境遇ですが…これには理由がありました。
実は「もののけ姫」のサンは驚くべき悲惨な生い立ちを背負っていたのです。
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この記事で分かること
サンの生い立ちが悲しすぎる!山犬の「生贄」にされていた
彼女の過去が「もののけ姫」のストーリーの鍵になるとは言え…
やはり山犬を家族と慕って、自身が人間であることを強く否定するサンの境遇は複雑過ぎます。
そんな彼女ですが、驚くべきことに幼少時、生贄として山犬に差し出されたという生い立ちを持っていたのです。
「もののけ姫」を語る上では欠かせない「タタラ場」。ここは、エボシ御前が難病の患者に仕事を与えるために切り開いた場所。
つまり難病患者にとっては、生きる希望を与えられたに等しい事ですが…
どうしても森を開拓する必要があったために神々を怒らせてしまい、そのために人間が神々と対立することになってしまいます。
そんな神々の怒りを静めるため、サンは山犬達のもとへ生贄として放り出されたというのです。
実際、日本には古くから生贄の文化が存在し、家族や地域の不幸を救うために差し出される子供たちは少なくなかったと言われています。
もののけ姫の「サン」もそのうちの一人で、大変な生い立ちを背負っていたワケです。
本当の親を守るため?サンの生い立ちに何が…
「もののけ姫」ではハイライトとして、サンが「私は山犬だ」と叫ぶシーンがあるように、彼女は自身が人間であることを認めていません。
ただしサンは人間で、しっかりと人間の親元に生まれているのです。もののけ姫のサンはタタラ場で生まれ落ちたのですが、森を破壊したことで森の神々の怒りを買っていました。
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そこでサンの両親が神々たちに襲われ、自分たちやタタラ場を襲わないよう頼むために、サンを生贄として差し出したのです。
普通、生贄になったらその人にはそれなりの運命が待ち受けているもの。しかし「もののけ姫」のサンに関しては、ちょっと違うのかもしれません。
人間や人間社会を異様に憎むようになったのは確かでしょう。
が、特に命の危険にもさらされず、山犬たちと家族のようなコミュニティーを作ることができ、彼らを家族のように慕うようになりました。
実の親元から離れて人間を憎むようになったのは、悲しい限りですが…
森の中で山犬たちに守られながら育ったことは、生い立ちとしては不幸中の幸いだったのかもしれません。
サンは「人間界」に戻る予定だった?
人間を憎み、山犬たちと共に暮らす生い立ちを背負った「もののけ姫」のサン。
しかし、そんな彼女の将来を案じてか、山犬たちはサンが人間世界に戻っても困らないように準備していたようなのです。
「もののけ姫」では、彼女は自分自身を「山犬」だと考えてはいるものの、人間と同じように二足歩行を行い、人間の言葉まで巧みに操っていましたよね。
これらは全て山犬たちが教えたことであり、「万が一、彼女が人間界に戻ってもいいように」との計らいだったと囁かれているのです。
実際、もののけ姫に登場する山犬たちはそれほど人間を憎んでおらず、アシタカに対しても意外と拒絶せずに接しています。
そうした点から、この生い立ちを背負いながらも「サンは人間界に戻る運命にあった」とも受け取れるのです。
まさか!?エボシ御前はサンの「母親」?
そうかと思えば、もののけ姫のサンの生い立ちには別の説もあります。
何とあのエボシ御前の「娘」だったというのです。
森を切り開き、神々の怒りを買ったタタラ場を統治するエボシ御前。彼女は「もののけ姫」の騒動を作った張本人とも言えます。
サンとも熾烈な戦いを繰り広げますが、この二人に親子説があったなんてビックリですね!タタラ場を治めるまでは海賊の一味であったエボシ。
当時のパートナーであった男性との間に子供が生まれ、森を通る際に生贄として差し出して神々の怒りを鎮めた、と言った都市伝説まで存在するのです。
言われてみれば、サンがタタラ場を襲ったときも命を奪うまではしなかったことから、実は母親としての情が芽生えていたのではと考えるジブリファンもいたりします。
こう考えていくと、サンの生い立ちの謎はますます深まるばかりですね。
どこまでも謎めいて悲しい「もののけ姫」のサンの人生。そんな彼女の生い立ちが、かえって物語の神秘性を高めていると言えるでしょう。